【オピニオン】ハーバードと奴隷 ―D&Iの不都合な真実に向き合う | 黒田由貴子(PFC)

黒田由貴子
(株)ピープルフォーカス・コンサルティング  取締役・ファウンダー

あらゆる組織が、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)、そして最近はエクイティへのコミットメントを表明している。特に、ここ数年はBlack Live Mattersムーブメントの影響で、アメリカのリーダー層は、自分の組織においては全ての人種を公正に扱う旨のメッセージを、躍起と感じられるほどに発信している。

私の母校のハーバードも例外ではなく、学長をはじめとしたリーダーたちから、いかにハーバードが多様性を大切に思っているか、そのために講じている様々な施策についてのメールが卒業生宛てに頻繁に送られてくる。

ところが、昨日、ハーバードから届いたメールは、いつもと違った。ハーバードと奴隷の歴史的経緯の調査報告書ができたという連絡だったのだ。一般的には、奴隷制といえば、米国の南部で行われていたことであり、ハーバードが所在するマサチューセッツ州などの北部の地域は、南北戦争を通じて奴隷解放をした側だったと認識されている。が、その北部も、そしてハーバードも、実は奴隷に深く関わってきたという事実に目を向けようというのが調査報告の趣旨だ。

報告書には、今日の感覚からするととても受け入れ難い黒人や先住民に対する慣行が赤裸々に記述されている。奴隷たち、そして奴隷を搾取していた白人たちの個人名も出てきて、リアリティさが増す。これを読んで気がめいってしまったときのメンタルサポートの窓口がメールに掲載されているほどである。

報告書は約130頁にも渡り、私自身、全てを読み切れていないが、サマリーをさらに要約すると

続きは、 黒田由貴子のブログでご覧いただけます。

http://pfcluke.seesaa.net/article/487293644.html

ハーバードの報告書(英文)はこちらからご覧いただけます。

Report of the Presidential Committee on Harvard & the Legacy of Slavery