WEPs (Women’s Empowerment Principles)

WEPs(女性のエンパワーメント原則)とは、女性の活躍推進に積極的に取り組む企業の行動原則である。
WEPsは国連と企業の自主的な盟約の枠組みである国連グローバル・コンパクト(GC)と国連婦人開発基金(UNIFEM)(現UN Women)による1年にわたる協議の末、2010年3月8日の国際女性デーに発表された。

なお、WEPsの基になったカルバート女性原則は、2004年にアメリカの投資信託会社カルバート社が国連婦人開発基金(UNIFEM)と協働し、世界的に女性がエンパワーメントや昇進・投資から排除されていることに着目して開発した最初の世界的な協力原則である。

WEPsの具体的な行動原則は下記の7つであり、行動原則に積極的に取り組むことはビジネスの発展にも繋がるということで企業からも注目されている。
※2013年10月1日現在、608社(うち、日本企業は203社)のCEOが署名

女性のエンパワーメント原則(WEPs)
1)トップのリーダーシップによるジェンダー平等の促進
2)機会の均等、インクルージョン、差別の撤廃
3)健康、安全、暴力の撤廃
4)教育と研修
5)事業開発、サプライチェーン、マーケティング活動
6)地域におけるリーダーシップと参画
7)透明性、成果の測定、報告
(出所:内閣府仮訳)

行動原則が実践されている事例として、例えば株式会社リコー(2011年2月署名)の以下のような取り組みがある。
1)トップのリーダーシップによるジェンダー平等の促進
リコーでは女性社員の長期的な活躍を実現するために、組織やプロジェクトを牽引していくような次世代リーダーの早期輩出が必要と考えている。
そのための具体的な取り組みとして、下記4つの取り組みを始めとして、女性が活躍できる環境づくりを行っている。
1)将来の管理職候補層を長期的・計画的に育成していくための若手女性社員キャリフォーラム
2)管理職一歩手前の女性層に対して育成サポートを行うステップアップグログラム
3)数が少ない管理職層に対するサポートとして、社内外の女性ロールモデルとの勉強会
4)女性のチャレンジをサポート・促進するための環境づくりとして、既存マネージャーに対するセミナー・研修
また、育児休職期間中の人事評価が昇格判定において不利に働くことのないよう、休職前と休職後の人事評価も考慮して昇格判定を行なう「キャリアリカバリー策」もあり、男性が育児休暇を取得して子育てに参加するのに効果を上げている。

5)事業開発、サプライチェーン、マーケティング活動
リコーは「BOP層が直面する課題をビジネス通じて解決すること」を目標に、2010年からインド・ビハール州の農村で実施している。プロジェクトはまず現地の人々と対話することから始まり、共に色々と検討した結果、女性による女性のための日用品を「ウーマンズショップ」の農村部に作ることに決定した。
そして、インドのパートナーである社会企業Drishtee社と協働しながら、農村部の女性の自立を支援したことで、2015年4月には農村に40店舗のウーマンズショップがオープンしている。さらに、この取り組みは2019年までにウーマンズショップを250店舗に拡大し、地域の女性5万人のエンパワーメントに貢献することをUNESCOのESD(Education for Sustainable Development)のGAP(Global Action Program)に対してコミットしている。

WEPsは国内でも内閣府男女共同参画推進連携会議の「国際的に連携した女性のエンパワーメント促進」チームがWEPsリーフレットを作成する等しており、今後更なる取り組みの強化が予想される。

UN Women(国連ウィメン日本協会):http://www.unwomen-nc.jp/wep%ef%bd%93
参考資料:内閣府男女共同参画局 リーフレット