【終了】「事業活動で中国の社会問題を解決するーハイディラオ(海底捞)」 施永宏(ハイディラオ創業者)(第3回GEI有志会)

※こちらのイベントは終了しました。
次回の有志会は決まり次第、またサイトおよびFB上でお知らせします。

『事業活動で中国の社会問題を解決する ~14億の中国人に愛される企業、ハイディラオ(海底捞)創業者が語る』

中国で苦労している日本企業は少なくありません。

そんな企業からよく聞こえてくる声は:
・中国人社員は定着しない
・中国人社員に企業理念を徹底するのは難しい
・中国人の価値観は金銭重視だ
・中国人社員のマナーに頭を悩ませている

しかし本当にそうなのでしょうか?
GEI有志会第3回は、中国で最も有名な経営者の一人であるハイディラオ(海底捞)の創業者をお招きし、上述のような通念を覆すようなお話を伺います。ハイディラオは、社員をゼロから育て上げ、日本基準のおもてなしサービスを実現し、中国の深刻な社会問題である「戸籍問題」に真っ向から取組み、従業員に働く夢と希望を与え続けています。 中国ビジネスの関係者の方はもちろんのこと、海外において、高品質・従業員の幸せ・地域社会への貢献・事業の成功の4つを成し遂げる好事例にご興味のある方は是非ご参加ください。

ハイディラオで働く農村戸籍の青年を主人公にした感動の物語(中国語)も話題です。

【日 時】7月1日(金)18:30~21:00 (開場18:10)

【ゲストスピーカー】 施永宏(シヨンホン)氏(ハイディラオ 董事・創業者) 
1988年専門学校卒業後、6年の溶接工としての勤務を経験後、1994年に張勇氏と共に、海底撈(ハイディラオ)火鍋店1号店を四川に開店。以来4人から始めた火鍋ビジネスは、「おもてなし」が評判をうみ、中国国内に143店舗、海外(シンガポール、アメリカ、韓国、台湾、日本)に7店舗、社員数30,000人、売上高1000億円規模の企業にまで成長した。現在、ハイディラオの人事、教育、購買、情報管理、物流、ブランド管理、安全管理を含む組織管理業務の総責任者として従事。

【コメンテーター】 堀江徹氏(アーンスト・アンド・ヤング日本 人事アドバイザリー部門パートナー)
日本企業のビジネスのグローバル化を組織人事の分野でサポートするアドバイザリー業務、人員の異動に関する個人所得税のコーディネーション業務(Global Mobility)に従事。住友商事、マーサー中国/アセアン日本企業部ヘッド、マーサータイ法人ヘッド、ヘイ・グループのグローバルディレクター、エーオンヒューイット日本法人代表取締役社長を経て現職。ロンドン、上海、シンガポール、バンコクなどに駐在経験を持ち、英語、中国語、タイ語でのファシリテーションを行うグローバルコンサルタント。特に中国は3回合計11年間勤務した中国通。

【モデレーター】 安田太郎(ピープルフォーカス・コンサルティング上海 代表)

【会 場】お申込み多数のため、会場を変更致しました。
TKP渋谷カンファレンスセンター
カンファレンスルーム10A

東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷東宝ビル10F
ご案内地図はこちら

【定 員】50名(定員に達し次第締め切らせて頂きます。)

【参加費】5,000円(税込)/お一人
※一部、中国語でのセッションとなるため、通訳費用が含まれています。
※当日会場にて現金でお支払下さい。領収証を発行致します。

【お申込】こちらのフォームにて承ります。

<中国における戸籍問題とは> 中国は、環境、少子高齢化、医療、人権など様々な社会課題を抱えているが、特に、大きな問題になっているのが戸籍問題である。中国の戸籍は農業戸籍と非農業戸籍(都市戸籍)に分かれ、現在、農業戸籍が約9億人、都市戸籍は約5億人という構成になっている。戸籍のある場所以外では社会保障(年金、医療保険、労災、失業保険、出産保険)を受けられることが原則としてできず、そんな中でも、より豊かな生活を求め、農業戸籍者の都市への出稼ぎは増加の一途をたどっており、1億6821万人(2014年中国統計局データ)にものぼる。ただし、農業戸籍者は、非正規労働者がほとんどで、不安定な生活を余儀なくされる。つまり、農業戸籍の出稼ぎ労働者のほとんどは、政府からも企業からも保障を得ることができず、子供を学校に入れることすらできない。戸籍は生まれた場所ではなく、親の戸籍を引き継ぐため、生まれ落ちた瞬間から不公平な境遇に置かれる。社会的弱者の犠牲の上での経済成長は、持続可能性の観点で非常に大きな問題をはらんでおり、近年、中国政府も本腰を上げてこの戸籍問題の解決に取り組み始めている。

<ハイディラオについて> 火鍋(中国のしゃぶしゃぶ)をチェーン展開している企業。中国人で知らない人はいない。 2016年現在、ハイディラオに関連する書籍は20冊に迫る。注目されている理由は、火鍋の味に加え、サービスレベルの高さ。100%中国の資本で、従業員はほとんどが地方出身者(社員の90%以上が農業戸籍)。学歴も小学校だけしか出ていない人が大勢いる中で、 日本人も驚くレベルの「おもてなし」サービスを提供している。 ハイディラオの理念に、「双手改变命运(自ら運命を切り拓け)」がある。 北京、上海の大都市や地方都市以外の「農村」で生まれた子供は、一生戸籍(中国の中における国籍のようなもの)の問題がつきまとう。簡単に戸籍を変えることはできず、農業戸籍の人が、教育や仕事のチャンスに恵まれる都市で安定した質の高い仕事を得ることは容易ではない。 ハイディラオは、中国の社会課題に対して、火鍋という非常にシンプルな料理で、挑戦をし続けている。農村から出てきた人たちに、自分の人生を自分の力で切り拓いていくことを企業が徹底的に応援している。